屋根も外壁と同じく劣化スピードが早く、またそれに気づきにくい場所です。
変色や色褪せ、変形や老朽化などが起こる前にメンテナンスやリフォームのご検討をおすすめします。
大切な住まいを永く使うため、知っておきたい屋根のリフォームメニューをご紹介します。

もともとある古い屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に替える工事です。見た目の綺麗さはもちろんのこと、最近の屋根材のほとんどは昔に比べて性能がアップし、軽量化されています。屋根を軽量化すると住宅全体の重みの中心が低くなり、地震に対しての揺れが小さくなるなどメリットも大きいですが、屋根塗装や屋根修理に比べて費用が掛かるため注意が必要です。

現在の屋根をほぼそのまま残し、その上に新しい屋根を載せて覆うのが屋根カバー工法です。屋根を重ねて葺くので、「重ね葺き」という呼ばれ方もします。「現在の屋根」に「新しい屋根」を被せるので、解体工事がほぼ不要、つまり廃材がほとんど出ないことが最大の特徴です。環境にも優しく、近年注目されている工法です。

塗装は美観だけではなく、屋根材(瓦など)の品質を長期間維持する効果があります。屋根材の劣化を放置すると葺き替え工事が必要になったり、家ごと建て替えることになってしまう場合もあります。屋根材の塗装劣化段階で再塗装を行えば、屋根塗装の費用だけで抑えることが出来るので最も安価です。

瓦と瓦の隙間を埋める白いセメントのような溶剤を漆喰（しっくい）といいます。ここが剥がれてくると、屋根の隙間から浸水し、雨漏りなどが発生します。屋根リフォームの中では軽微ですが、長く快適に暮らすためには大切な工事です。定期的なメンテナンスを心がけるとよいでしょう。

棟板金とは、屋根と屋根の面が合わさる山状の接合部(棟)を留める金属部分のことを指します。棟は屋根の頂上部分(大棟)や四隅(隅棟)にあるため風の影響を受けやすく、強風の被害に遭いやすい部分です。その為知らぬうちに劣化が進み、雨漏りなどの被害を被ることがあります。台風や竜巻に備えた整備をご検討ください。

雨樋(あまどい)とは、屋根面を流れていく雨水を集めて下水や地上へ誘導する設備のことです。雨樋の破損や劣化の放置は外壁や住宅の基礎の老朽化につながるため、建物の寿命を縮めてしまいます。雨樋の異常は、雨水の流れや、雨が降った翌日の地面の状態などで気づくことができます。雨音が不自然に耳に付く場合や、それまで何も生じなかった位置に水たまりができるようになった場合は、雨樋に何らかの異常が発生している恐れがあり、リフォームのタイミングと考えて良いでしょう。